事業指定プログラムの内容を検討し、世田谷で活動する人と活動を応援したい人を発掘する観点から、2018年12月に「世田谷ホリデイ・ピッチ」を開催しました。
ホリデイ・ピッチでは下記の3名の方に、世田谷で実際に取り組まれている活動をピッチ形式でご紹介頂き、参加者と共に各団体の提案内容をブラッシュアップする時間を取りました。
話題提供者 | |
新井佑 氏 | NPO 法人 neomura 代表理事 |
齋藤淳子 氏 | 一般社団法人北沢おせっかいクラブ代表 |
工藤賀子 氏 | 一般社団法人あゆみ代表理事 |
「設立記念助成ココロマチ」での出会いをきっかけに、世田谷区内で100年以上の歴史を持つ農地を舞台とするコミュニティ農園が誕生しました。
貸農園の形式は採らず、農業に興味のある住民と共に、農作業を行い、次の世代を見据えた関わり合いを通じて農地を守ることを目指しています。
2019年10月、北沢おせっかいクラブと世田谷コミュニティ財団は協定調印式を行いました。
協定書では、支援期間中のサポート内容を相互に確認しました。
その結果、下記のプロジェクトの実現に向けて、北沢おせっかいクラブの事業に伴走することとなりました。
「茶沢コミュニティダイニングプロジェクト」
事業内容
主に下北沢~三軒茶屋を中心に、北沢エリアに点在するコミュニティ食堂やこども食堂等の取り組みをネットワーク化することで、情報面・事業面での連携を進め、地域住民の支えあいを効果的に行うためのプロジェクト。世田谷コミュニティ財団は下記の取り組みをサポートしました。
伴走支援の内容
1) 個々の食堂をつなぐための関係者会議の開催支援
2)プレイヤー同士やユーザーをつなぐためのシステムづくりのサポート
3)食材のシェア・マッチングの仕組みづくり(フードドライブ・パントリー)の支援
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「cobacoフードバンク」とは、地域のフードロスを地域に還元し、北沢・代田エリアに「食を通じたコミュニティ」を作ることを目指す取り組みです。
設置場所は北沢おせっかいクラブが本拠地としているcobacoの地下スペースです。
フードバンクの実現に向けて、世田谷コミュニティ財団の伴走のもと、クラウドファンディングを実施しました。クラウドファンディングでは、目標額を大きく超える979,000円の支援を集めることが出来ました。
採択団体
一般社団法人 北沢おせっかいクラブは、北沢地区の住民が集まって設立された団体です。「子どもを真ん中に、地域の人々が支えあえる豊かなコミュニティを創出する」ことを目標に、活動を行っています。
現在は、「おでかけひろばぼっこ」(世田谷区北沢5丁目)や、ワークスペースを併設した子育てひろば「cobaco」の運営を中心に、多世代交流の場づくりを行っています。
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2019年4月に事業指定プログラム「チア☆せた!」の支援先の募集を開始しました。支援先の募集にあたっては、一般的な申請書による形式は取らず、各団体が目指す取り組みを「4コマ・ビジュアル・プレゼンテーション」を通じて表現頂く形としました。
そして申請いただいた団体さんと一緒に、2019年7月にプレゼンテーション&審査会を開催。参加者を交えたセッションも設け、応募団体が区内外の人や資源とつながる機会を設けました。また応募内容は当財団のwebサイトやFacebookに掲載し、応募投票の募集も行いました。
審査の結果、「大賞」および「チア☆せた!賞」の双方を、「茶沢コミュニティダイニングプロジェクト」を提案した「北沢おせっかいクラブ」さんが受賞しました。
応募団体一覧
話題提供者 | |
今給黎辰郎 氏 | 認定ファンドレイザー |
江口響子 氏 | CG アーティスト |
矢郷桃 氏 | 写真家 |
池本修悟 | 当財団 理事 |
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2019 年7月に、カタリストBAにてプレゼンテーション&審査会を開催しました。会では、申請いただいた4つの団体がプレゼンテーションを行ったほか、参加者を交えたセッションを設け、応募団体が区内外の人や資源とつながる機会を設けました。
また応募内容は当財団のwebサイトやFacebookに掲載し、応援投票の募集も行いました。投票結果は参考情報として反映に提供する形としました。
本プログラムでは、「大賞」と「チア☆せた賞」を設け、前者は審査会が、後者は事前の応援投票と来場者による投票によって決める形をとりました。
また審査の結果、「大賞」および「チア☆せた!賞」の双方を、「茶沢コミュニティダイニングプロジェクト」を提案した「北沢おせっかいクラブ」さんが受賞しました。大賞を受賞した団体には、今後、「チア☆せた!オーダーメイドサポート」としてプロボノパートナーが事業の成長に伴走します。
話題提供者 | |
今給黎辰郎 氏 | 認定ファンドレイザー |
江口響子 氏 | CG アーティスト |
矢郷桃 氏 | 写真家 |
池本修悟 | 当財団 理事 |
ホリデイ・ピッチの成果を踏まえ、2019 年 4月に事業指定プログラム「チア☆せた!」を検討、支援先の募集を開始しました。
同プログラムでは、プロボノによる伴走支援によって、世田谷が抱える課題の解決と価値創造に寄与する取り組みが、より良いインパクトを創出することを目指しています。
支援先の募集にあたっては、一般的な申請書による形式は取らず、各団体が目指す取り組みを「4コマ・ビジュアル・プレゼンテーション」を通じて表現頂く形としました。「チア☆せた!」にご応募いただいた団体は右の4 団体です。
応援団体一覧
設立記念助成プログラム“ココロマチ”の報告の場として、オンライン配信イベント「都市と農~農ある世田谷は実りを増やす~」を開催しました。本セミナーでは、助成先団体から事業の報告を実施頂きました。
また本助成プログラムのテーマである、「農あるまち・世田谷」を、どう守り、次世代に引き継ぐか、実践者と共に考えました。セミナーには、本セミナーの共催団体である昭和女子大学の粕谷先生にもご登壇頂き、都市における農のこれからについて、コメントを頂きました。本セミナーには50名近くの方々にご視聴いただきました。
【開催概要】
連続セミナー「都市コミュニティの今とこれからを考えよう!~世田谷での実践を切り口に~」
第2回「都市と農 ~農ある世田谷は実りを増やす」
■日時
2021年3月19日(金)19:00~20:30
■主催(共同開催)
一般財団法人世田谷コミュニティ財団
昭和女子大学
登壇者(敬称略) | |
大江亮一 氏 | じゅんかんチャレンジ世田谷桜丘推進協議会 |
田島文一 氏 | テヅクリ畑の会 |
粕谷美砂子 氏 | 昭和女子大学 人間社会学部 現代教養学科 教授 |
福永順彦 | 当財団 理事 |
水谷衣里 | 当団体 代表理事 |
公募の結果、5つの団体から応募を頂きました。書類審査を経て、2019年6月1日、公開プレゼンテーションおよび審査会を開催しました。審査の結果、食と農をつなぐ「じゅんかんチャレンジ世田谷」 (じゅんかんチャレンジ桜丘推進協議会)、農が結びつける農家と住民の輪の検証プロジェクト(テヅクリ畑の会)の2つの団体が採択されました。
話題提供者 | |
星勉 氏 | 地域社会計画研究所 代表 |
田中瑞穂 氏 | 世田谷トラストまちづくり |
福田武雄 氏 | JA 東京中央 |
本澤絢子 氏 | 東京工業大学 |
福永順彦 | 世田谷コミュニティ財団 理事 |
応援団体一覧
設立記念助成プログラムの公開を記念して、2018年1月26日に「キックオフギャザリング兼募集説明会」を開催しました。当日は
ゲストの皆さんと意見交換を行いました。
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話題提供者 | |
星勉 氏 | 地域社会計画研究所 代表 |
田中瑞穂 氏 | 世田谷トラストまちづくり |
福田武雄 氏 | JA 東京中央 |
本澤絢子 氏 | 東京工業大学 |
福永順彦 | 世田谷コミュニティ財団 理事 |
コーディネーター |
土肥真人 世田谷コミュニティ財団 副理事長 エコロジカル・デモクラシー財団 代表理事 |
設立キックオフ会の開催
25人の設立発起人で立ち上げた準備会が、広く区内外の皆さまに世田谷コミュニティ財団の設立を呼び掛ける形で、2017年7月18日に「設立キックオフ会」を開催しました。
この日は財団設立後のアクションなど、準備会で重ねた議論をお伝えすると共に、設立寄付者を募集する最初の日となりました。
積み重ねたファンドレイズ
設立キックオフ会以降は、数多くのファンドレイズに向けたイベントを重ねました。
セミナーの開催や、対話の場づくり、朝活の実施など、区内のあちこちに出かけ、設立寄付者としての参加を広く呼び掛けました。
クラウドファンディングの実施
9か月間続いた設立寄付者の呼びかけの最後は、42日間にわたってクラウドファンディングを実施しました。クラウドファンディングでは、210人の方からのご寄付を頂きました。
財団設立を決意
キラ星応援コミュニティ部門の経験から、伴走支援の意義や価値、継続的な取組みとしていくことの大切さに共感する方々が徐々に増えていきました。
また、一時は最大で2億円近くの基金を積み上げてきた公益信託世田谷まちづくりファンドは、経済情勢の悪化や金利の低下、区の財政状況の悪化などに伴い、基金を年々、減少させつつありました。 ここから私たちは、公益信託の資金が枯渇し終了する可能性への危機感を持つと同時に、柔軟な運営が可能なコミュニティ財団を設立し、これからのまちを支える担い手を増やす必要があるのではないかと考えました。
その頃、全国ではコミュニティ財団の設立例が増えつつありました。また公益法人制度改革の影響もあって、民設の公益財団を設立する例も増えつつありました。
全国のコミュニティ財団の設立例は、その多くが都道府県を単位とし、過疎や高齢化に悩む「地方発」のものが多く見受けられました。しかし都市における急激な高齢化や子育て世帯の孤立、格差の拡大といった状況を踏まえると、都市型のコミュニティ財団を設立する必要性を強く感じるようになりました。
こうしたことから、キラ星応援コミュニティ部門の設立当初から議論のあったコミュニティ財団の設立へ、本格的に舵を切ることになりました。
準備会の発足
コミュニティ財団の設立にあたっては、1年以上の歳月をかけて議論し、企画案にまとめました。
企画案の作成にあたっては、ビジョン・ミッションを話し合い言語化する「ビジョン・ミッション会議」や、キラ星応援コミュニティ部門の知見の整理を行う「Bridgeプロボノ・プロジェクト」を始動させました。
こうした議論を経て、徐々に法人としての思想や哲学、組織としての骨格が整理されていきました。
こうしたが議論は2016年秋頃から本格化し、2017年春には設立準備会が発足しました。
設立発起人の開拓
準備会で作成した企画を基に、設立発起人を募りました。設立発起人は、企画内容に同意し、設立寄付者を広く呼び掛けるアクションを担う役割を果たすものと位置付けました。また設立発起人は、一人10万円を寄付するものとし、これを準備会の活動原資としました。
キラ星応援コミュニティ部門とは
「キラ星応援コミュニティ部門」は、2013年~2014年に当時の運営委員が中心となり議論を実施、設立に至りました。部門の設立にあたっては、1年半にわたる議論や先進事例の視察・学習が行われました。
運営委員有志によって開催された4回のギャザリングには、のべ200名以上の市民が参加しました。ギャザリングの開催にあたっては、趣旨に賛同頂き、二子玉川・カタリストBAを無償で貸与頂きました。世田谷コミュニティ財団とカタリストBAとの繋がりは、この時のご協力を発端としています。
キラ星応援コミュニティ部門の特徴
キラ星応援コミュニティ部門の特徴は、「伴走支援付き助成プログラム」であることです。
キラ星部門では、第一次審査を通過した後、区内外のメンター(社会人等のボランティア)が、自らの知見や経験を活かし、団体を応援します。最終選考を通過した団体には、助成金が提供され、伴走役のメンターは、助成終了まで団体を支えます。
伴走支援プログラムの運営やメンターの発掘・マッチングについては、「キラ星応援コミュニティ部門運営チーム」が担ってきました。
キラ星部門の設立および「運営チーム」には、世田谷コミュニティ財団の設立メンバーが深く関わり、中心的・献身的な役割を果たしてきました。また財団設立以降は、伴走支援に関わる仕組みについて、世田谷コミュニティ財団が無償で協力を行ってきました。
※キラ星応援コミュニティ部門は、現在は募集を停止しています。
公益信託世田谷
まちづくりファンドとは
公益信託世田谷まちづくりファンドは、1992年に設立された、まちづくリを支える資金支援の仕組みです。全国に先駆けて始まった同ファンドは、公益信託制度を活用し、主に助成金の提供によって区民によるまちづくり活動を支援してきました。
同ファンドの受託者は、三井住友信託銀行です。同行は公益信託世田谷まちづくりファンドの運営を諮問する「運営委員会」を設けています。「運営委員」は、助成金の審査や助成プログラムの策定等の公益事業の遂行について、同行に助言勧告を行っています。運営委員は主に学識経験者や区民からなり、ボランティアでその役割を担っています。
大都市では、“まち”を意識しなくても生きていくことができます。
電車に乗って通勤し、夜また電車に乗って、帰ってくる。
あるいは自分や家族のことを考えて暮らす。それだけでも、十分素敵な毎日です。
でも、まちに関わること、そこに住む人と関わること、一緒になにかを始めることは、思いがけない豊かな時間を生み出します。そのことは、私たちが「レガシー」と呼ぶ、世田谷まちづくりファンドの20数年間が教えてくれました。
まちに関わるタイミングは、早くても遅くてもいい。関わり方は多様でいい。
でもまちに関わることの面白さを、今よりもたくさんの人に知って欲しい。
だから、世田谷コミュニティ財団は、まちと人とのかかわりが無数に多様に存在する社会を実現します。
コミュニティ財団を支えるもの。それは「愛」です。
例えば、寄付、ボランティア、そしてプロボノ。こうした「愛ある行動」は、私たちの街の課題を、私たちが解決するための大事なエネルギーになります。
そしてこうしたアクションは、“今”、“この瞬間”だけでなく、時間や空間を超えて、私たちの社会にポジティブなエネルギーを伝播させていきます。そしてこうした力はきっと、まだ見たことがない誰かがアクションを起こすきっかけにつながると、私たちは信じています。
私たち、世田谷コミュニティ財団は、優しさとイノベーションを繋ぐ基盤となり、“愛”あるアクション”が無限につながる社会をつくります。
「新しい暮らし方」。それは決して大げさなことではありません。
世田谷が守ってきた、気持ちの良い空間、水や緑、青空、川、空気を少しでも長く豊かに残しながら、東京らしいイノベーティブで開放性ある暮らしを楽しむこと。
障がいという特性を持つ人たちが、自分たちの得意を活かして、人の可能性を見せてくれること。
生きづらさ・働きづらさを抱える人が、世田谷にある人やリソースとつながり、また自分らしさを取り戻していくこと。
子育て世代の支え合いが、コミュニティのレジリエンスに繋がることが示されること。
そんな新しい暮らし方を体現するまちを、ここ世田谷で実現し、日本に、世界にそのモデルを広げていきます。
世田谷の人口は91万人。特別区の中では最大の規模です。
落ち着いた住宅街の中に、農ある暮らしと沢山の自然が残されている一方で、三軒茶屋や下北沢、二子玉川などの賑わいある商業地も存在します。都心に近く、サブカルチャーから歴史的な街並みまで存在するこの街は、実に多様なバックグラウンドを持つ人々が住む場所へと成長しました。
世田谷には長く、住民が自発的にまちの課題解決に取り組んできた歴史があります。都市環境の保全、高齢者や障がい者を支える活動、子どもや子育て世代の支援など、その活動はバラエティに富んでいます。市民参加のワークショップの歴史も、自由に遊べるプレーパークも、障がい者の自立支援運動も、この街から生まれました。私たちは、こうしたこの街の歴史と蓄積を大切にしながら、新しいチャレンジを応援していきます。