news ニュース

【開催レポート】「用賀と尾山台 ”商店街”をこえて 〜30代のキーパーソンたちが描くまちの未来を応援する〜」(1/7)を開催しました!

■イベント概要

2019年1月7日、世田谷区深沢2丁目にある「ふかさわの台所」にて下記のイベントを行いました。

「用賀と尾山台 「商店街」をこえて 〜30代のキーパーソンたちが描くまちの未来を応援する〜」
https://www.facebook.com/events/267778550509096/

尾山台は、世田谷の南西部、東急大井町線沿線に位置します。

駅前には石畳と並木が広がる素敵な街並みと、それに相応しいお洒落なお店がありながらも、地元ならではの気取らないお店が商店街のあちこちに顔を見せる、とても魅力的な街です。

 

用賀は、東急田園都市線、渋谷と二子玉川の間に位置し、落ち着いた街並みが広がります。

世田谷ビジネススクエアと直結する用賀駅を中心に、散歩道や庭園などもあり、近くには砧公園も広がる穏やかな街です。

今回は、そんな二つの魅力的な街で、アクティブに活動する計4名の30代の男性に、ご自身の活動のこと、活動に込めた思い、広がるコミュニティの未来について、話題提供を頂きました。

■チェックイン(はじめに)

会の冒頭では、世田谷コミュニティ財団理事で、東京都市大学都市生活学部准教授の坂倉さんから、本イベントの趣旨について解説。

続いて尾山台と用賀、2つの街のストーリーを伺いました。

 

世田谷コミュニティ財団理事で、東京都市大学の坂倉さん

■尾山台のまちのこと

最初は尾山台から。

黒川成樹さん、高野雄太さんのお二人は、「おやまちプロジェクト」の仕掛人です。

http://oyamachi.org/
https://www.facebook.com/OyamachiProject/

二人のお話を聞く参加者の皆さん
活動について解説する黒川さん、高野さんのお二人

おやまちプロジェクトは、尾山台に暮らす住民、学校、商店、大学など多様な人々が垣根を超えて集まるチームになっています。

お二人からは、

  • 町の歴史について学びながら世代を超えて未来の尾山台を考える「おやまちデザインプロジェクト」
  • 講師を招いて、尾山台で出来ることを考える「おやまちサロン」
  • 毎日16時~18時が歩行者天国となる尾山台ハッピーロード商店街をもっと楽しもう!というコンセプトから始まった「つながるホコ天」プロジェクト

などの取組みをご紹介頂きました。

また、尾山台商店街の中で新しく始まった「Barおやまち」についてもご紹介がありました。

Barおやまちは、尾山台で暮らす・働く人がゆるやかに繋がれる場をつくるため、商店街のワイン店「八幡屋蔵部」で立ち飲みバーを開くというもの。

2018年11月から実験的にスタートし、早くも多種多様な人が集まっています。

https://www.facebook.com/events/790111791329944/
http://sakakuralab.com/181126baroyamachi/

お話によれば、さっそく子ども食堂のプロジェクトを一緒に進めたいという仲間も見つかったとのこと。創造的な出会いの場になっていることが伺えます。

会では、実験的に行った第0回のBarおやまちの様子もご紹介頂きました。

黒川さんのおはなしをきく参加者の皆さん

 

 

■用賀のまちのこと

次は用賀の街の物語を。

お話下さったのは、「用賀サマーフェスティバル」の立役者である新井佑さん、麻生要一さんのお二人です。

 

用賀サマーフェスティバルの立役者のおひとり、新井佑さん

今年で14年目を迎える用賀サマーフェスティバル。

このお祭りは、新井さん、麻生さんという、用賀小学校の同級生だったお二人が、今から14年前に久しぶりに出会ったところから始まりました。

https://www.youga-summer-festival.com/
https://www.facebook.com/youga.summer.festival/

会では、その誕生のストーリーを余すところなくお話頂きました。

商店街との出会い、駅前の利用許可、資金調達やボランティアとのかかわり….。。

現在の用賀サマーフェスティバルに至る道のりに、さまざまな苦労と、明るく楽しいエピソードが満載であることを、お二人のお話の端々から受け取ることができました。

また、「夏の二日間のお祭り」だけの活動から、もっと日常の用賀を楽しむ空間をつくりたい、その場所でまた若者たちの新しいチャレンジを応援したい、と考え、新たに「みんなでつくる 寄り道バル neobar」を2018年4月に開店されたそうです。

https://www.neomura.or.jp/neobar/

ふらっと寄れる用賀のバルとして、日常的に若者を応援し、町に住む方が交流する空間として、飲食店の経営という新しいチャレンジが始まっています。

サマーフェスティバルの写真を眺めながら。スクリーン前に座るのが麻生要一さん

 

 

■後半のシェアリングの様子

後半では、皆さんのお話を受けて、

  • これから尾山台と用賀、それぞれどんな変化を期待したいか
  • 楽しみたいか、
  • そこにどんな風に関わりたいか、

4つのグループに分かれて意見交換を行いました。

意見交換を行う参加者の皆さん
グループのホスト役は、話題提供者の4名の皆さんにお願いしました
付箋に書いたり、壁に張ったり。出てきた意見を共有します。

 

 

会の最後は、それぞれのグループでどんな意見が出たか共有しました。

印象的だったこととして、

  • 活動を始めると、「実は僕も・私も、そこに住んでいました」という人がどんどん表れて、自然とコミュニティが育っていくんだ、という実体験や
  • ほかの地域との交流が刺激に繋がることも多いので、積極的に外と繋がることも大切では?という意見
  • 活動を通じて、またグループでの意見交換を通じて、まちづくりや商店街活性化だけではなく、子どもや教育など、人がつながれる大事なコンセプトが地域には溢れていると気づいたという感想
  • 1月からはじまる「おやまちベース」で実験するさまざまなアイデアのシェアが出来たという嬉しい声、
  • ネオバルの意味や位置づけが整理できた、というご意見

などが挙げられます。

子どもたちや大学生の皆さんも一緒に、意見交換を行いました。

■終わりに

会の最後は、今回のイベントの主催者である世田谷コミュニティ財団の代表理事、水谷さんからご挨拶を。

世田谷コミュニティ財団は、「世田谷」という括りで活動していますが、その中には多様な街があること、自分たちの生活圏の中で、心地よい暮らしや人の繋がりを作っていくことが大切だと思うこと、コミュニティ財団がそのための媒介役の一つになれればと思っていること、などのコメントがありました。

世田谷コミュニティ財団 代表理事の水谷さんからご挨拶とコメント

 

 

今回、「尾山台」と「用賀」という、2つの街にフォーカスして会を開催しました。

2つの事例は、いずれも「商店街」の活動でありながら、従来の「商店街の個別の店舗の売り上げを上げる」「それによって地域活性化を図る」という軸とは、すこし違った取り組みを行っています。

その結果、従来の商店街活動では引き寄せられない、多様な都市の住民や学生が、活動に参加する素地ができていったように感じます。

話題提供頂いた4名の皆さんは、いずれも30代半ばから後半の男性。

子育て真っ最中の世代でもあります。

こうした世代が、楽しく、緩やかに、人と繋がりながら新しいチャレンジの種を撒く。

都市部のコミュニティである世田谷らしい、可能性を感じる会となりました。

 

■懇親会の様子

イベント終了後は、会場となった「ふかさわの台所」にて、懇親会を開催しました。

ふかさわの台所は、世田谷区深沢に昨年誕生した、木造の一軒家を改築した地域に開かれたスペースです。

この場所は、成見さんご夫妻という、これまた子育て世代のお二人が始めたコミュニティスペースです。

「地域の大人もこどもも、みんなで食卓を囲めたら」という想いをもって、活動をスタートされました。
https://www.facebook.com/fukasawanodaidokoro/

現在は、0歳〜未就園の子どもとその保護者やプレママ、プレパパ、未就園児のいる家庭のための居場所「おでかけひろばすぷーん」としても、この場が活かされています。
http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/103/128/449/d00159156.html

 

懇親会は、新年早々だったということもあり、鍋をつつきながら新年会の様相に。

ふかさわの台所のオーナーの成見さんからは、「親戚同士のようなお付き合いが地域で出来ることが、とても嬉しい」というコメントを頂きました。

 

新年早々、平日夜にも関わらず、たくさんの方に集まっていただいて、皆で街のチャレンジを聞くことができ、とても充実した会になりました。

こうした機会をまた作っていきたいと思います。

ご参加頂きました皆様、ありがとうございました!